(2)この左の1枚は、「金魚づくし」の9枚目で、外題を「ぼんぼん」と言います。ぼんぼん言うても、大阪の「おぼっちゃん」とちゃいますよ。
「ぼんぼん」とは昔の子どもたちの遊びで、 手を繋いで歌を歌いながら町内を歩いたといいます。その様子を金魚を擬人化したのが、この作品です。右下に、まだ尾っぽが残る幼いカエルが描かれていて、浮き草の団扇を手に、金魚のお姉さんに手を引いてもらっています。
実はこの作品、長年8枚組と思われていたのが、最近になってイタリアで9枚目として今作が発見されました。浮世絵は偶数組になることが多いので、どこかに幻の10枚目があるのではと、言われています。