「大江戸蛙捜査網 其ノ十三」−品川・大井の水神−
(1)品川区南大井5丁目14番9号にある、小さなお社(地図)。ここは同区にある鹿嶋神社の末社で、水神社があります。通称は「大井の水神」。祭神は江戸期には九頭竜権現、明治になってからは水葉乃女命(みずのはのめのみこと)。
ここの地名が示すように、元々ここはわき水が多く、飲み水や農業用水として利用していた人々が、豊かな水の供給を願って九頭竜権現を祀ったのが始まりとのこと。日照りの時には、ここで雨乞いもおこないました。

(2)この神社の鳥居の手前、右側に「九頭竜権現水神社」の石碑と、その石碑の左側、おそらく防火用水だと思うのですが、石造りの水槽があります。水槽のふちに、石造りのカエルが鎮座しております。

(3)水槽といっしょに、石カエルも奉納されたのでしょう。白目と黒目にアイライン、鼻と口元に色がついていました。割と綺麗なので、もしかすると定期的に色が塗られているのかもしれません。正面からみたら、けっこうユーモラスな顔です。
(4)水神は龍の姿をとることが多いですが、庶民にとってはカエルの方が身近な存在。奉納された方には、そんな思いがあったのかもしれません。  ●関連リンク
 ■猫のあしあと (水神社)