かえるの学校

画家の愛したカエル@櫻谷文庫(2018年5月号)

木島櫻谷(このしまおうこく)

 木島櫻谷は、明治から昭和初期にかけて活躍した日本画家です。櫻谷の死後、暮らした家と保管されていた作品や習作、収集品を公開する場として櫻谷文庫が設立されました。毎年春と秋に公開されています。今年の春の公開は4月27日から5月6日で、和館・洋館・画室の公開ほか、虎を描いた習作、代表作の一つである「剣の舞」、収集品の伊藤若冲画などが展示されています。
 今回の公開、櫻谷の画をご覧いただくのはもちろんですが、和館に展示されている櫻谷の愛用品にご注目ください。


愛煙家の櫻谷

 当時の京都新聞と愛用していた湯飲みとたばこ盆。柔らかな光あふれるこの部屋で、櫻谷はくつろいでいたのでしょう。そのたばこセットの中に、愛煙家であった櫻谷がすっていたエジプトたばこを収めた木箱があります。その蓋に描かれているのがカエルなのです。
 かなりリアルな画風で、今にも飛び出しそうです。職員の方にそのカエルは櫻谷が描いたものかどうか訊ねたところ、櫻谷の画ではないそうですが、気に入って愛用していたとのこと。この品が毎回公開されているかどうか未確認なので、もし必ずこの目で見たいという方は、5月6日までですのでお急ぎ下さい。

洋館にて

   直接、櫻谷とは関係はありませんが、洋館の展示室では文鎮代わりに陶器のカエルが使われていました。この洋館では櫻谷の作品はもちろんのこと、和洋折衷の部屋そのものも見所となっています。
    
page top▲

■HOMEへ戻る  ■月別一覧ページにもどる   ■授業へもどる