明るすぎるのは有害です(2019年6月号)
■夜が明るすぎる
アメリカニューヨーク州立大学の研究チームが、「夜間照明はカエルに悪影響を及ぼしている可能性がある」と、5/28に環境汚染専門誌『Environmental Pollution(エンバイロメンタル・ポリューション)』で発表されました。
研究チームは、北米大陸に広く生息するアカガエルの卵を、
(1)昼間明るく、夜は暗い(自然な状態)
(2)昼間をより明るくする(夜は暗い)
(3)昼間も夜も明るくする
以上の3つの条件でふ化させました。その結果、(2)と(3)の条件は、(1)の条件下でふ化させた卵よりも、ふ化の成功率が低下することがわかりました。
また(3)の状態でふ化したオタマジャクシは、身体は大きいものの活動的ではなく、道路にまかれる塩の害に敏感なうえ、ほかの条件より寄生虫を多くもっていました。
(画像はガチャガチャの景品、アカガエルのオタマジャクシ)
■都市化と野生生物
研究チームは、「夜も光にさらされることで、カエルが塩や寄生虫などのストレスの影響を受けやすくなり、個体群に悪影響を及ぼす可能性がある」と説明しました。
その上で「都市化をどう進めるかを考えるうえでは、人間がどのように野生生物に影響を与えるかを理解することが重要だ」と指摘しています。
以下は個人的な感想ですが、人間も夜遅くまで起きていて人工の光にさらされることで、ストレスの影響を受けやすくなるといいます。人間も生き物として、暗くなれば眠りにつくことが大切だと思いました。