クラス便り8月号

今月は、カエル考現学だよ
校長:「毎日暑いなぁー。いくら湿気を好む我々と言えども、この蒸し暑さはさすがにこたえるわい。ところで先日この暑いさなかに出掛けていたようだが、何をしていたのかね?」
教頭:「ええ、西宮分校校長ののぶちん氏よりいただいた画像を元に、カエル考現学のためにあちこち調査に行っていたんです」
校長:「考現学?なんだね、そりゃ?」
教頭:「考現学とは、現代の社会現象を調べ、その真相をとらえることを目的にした学問です。考古学のもじりだそうです。昭和の初めに今和次郎(こんわじろう)という早稲田大学の先生が提唱して今日にいたります。その著書『考現学入門』は、今読んでもななかな興味深く面白いですよ。筑摩書房より文庫で出ております。現在では、赤瀬川原平氏や南伸坊氏などが、考現学の本を色々執筆されてますね」
校長:「ほうほう、それじゃ君が取材してきたものを見せてもらいましょう」
教頭:「まずはのぶちん氏よりいただいた画像です。西宮市の汚水マンホールに描かれたカエルです」
校長:「汚水・・・ですか?我々が汚水ねぇ・・・」
教頭:「いやこれはむしろ名誉なことではないでしょうか。我々の愛らしい姿で、汚水マンホールを可愛らしく演出していると考えてみてはどうでしょうね」
校長:「うーん・・・まぁそういうことにしておこうか」
教頭:「続いて私が取材してきたカエルストップマーク2種です。まずは京都府の向日市にある保育園の門前に描かれていたものです」
校長:「カエルがキョロキョロしてますね。子供たちに注意を促すのに我々が使われているのは、とてもいいことです」
教頭:「ええ、この保育園の近くは田畑や竹林・里山などが存在し、カエルはこのあたりの子供たちにとても身近な存在なのです。身近な存在である我々が、交通安全を呼びかけるのは効果的なのかもしれません。またこのストップマークは、あちこちで目撃証言がございますので(小学校の門前・個人宅前等々)、おそらく市販品なのでしょう」
校長:「しかしカエルが轢かれる事故は後を絶たないようだね。先日も事務長が立派なウシガエル氏を葬っておられたようだ」
教頭:「ええ、我々も道を横切るときには十分な注意が必要です」
教頭:「2種類目は、京都市南区上久世町で見つけたストップマークです。これは町内会の方が描かれたもののようにお見受けします」
校長:「ほほぅ、これはまた愛らしい・・・不二家のペコちゃんのような口元がたまりません」
教頭:「この辺りは昔は有名な荘園があった地域で、今でも田畑が残ってます。おそらくこれを描かれた人にとって、カエルは身近な生き物だったのでしょう」
校長:「それに描きやすいってこともあったかもしれないね」

ってなことで、また来月!

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