教頭:「今回の話題は、keroさんから提供していただきました」
校長:「keroさん、いつも情報をありがとーっ!!」 教頭:「さて、keroさんの情報によりますと、ハワイ島でカエルの鳴き声が大問題になっているそうです」 校長:「ほほう、カエルの鳴き声がですか?私がいうのもなんですが、我々の声って、けっこういい感じだと思うのですが…」 教頭:「いや、それがどうやら、ほんとに騒音というほど、たいへんな鳴き声だそうですよ」 |
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校長:「ところで問題になっているのは、いったいどんなカエルさんなんです?」
教頭:「はい、コキーコヤスカエルという、5センチ大のカエルさんです」 校長:「5センチ大というと、アマガエルさんたちとかわらない大きさですね。そんな小さなカエルさんが、騒音を出すってホント?」 教頭:「ええ、それが1匹で70デシベルだそうです」 校長:「70デシベルと言われても…想像つかないけれど…」 教頭:「えっとですね、70デシベルでだいたい電話のベルや、騒々しい街頭ということです。この音に伴う振動は、大勢の人が感じ、戸や障子がわずかに動くとのことですね」 校長:「となると、かなり大きな音だね。で、そのたくさんのカエルが一斉に鳴くとなると…」 教頭:「はい、騒音は90から100デシベルに達するそうです。これは電車が通る時のガード下や、騒々しい工場に相当するそうです」 校長:「これを毎晩やられたら…確かに寝られないわな」 教頭:「…はい。ちなみに鳴き声は「コキー(キーにアクセント)」だそうです」 |
校長:「ところで、コキーコヤスカエルは、元々はハワイ島にはいなかったそうだけど、いったいどうしてこんなに増えたんだい?」
教頭:「はい、どうやらコキーコヤスカエルたちは、元々はプエルトリコに住んでいたそうです。それが貿易などで持ち込まれた植物に混じって、移り住んできたと言われています」 校長:「むぅ、プエルトリコといえばカリブ海か…ハワイ島に移住して、騒音問題を巻き起こすとは、彼らはカリビアンパイレーツの血が流れているのか?」 教頭:「案外、そうかもしれませんね」 |
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校長:「こうして移住してきたコキーコヤスカエルの数が増えたってわけね」
教頭:「はい。なにしろ、ハワイ島には元々カエルがいませんから、それを補食するカエルの天敵がいないそうです。また卵からオタマジャクシにならず、いきなり小さなカエルの姿で生まれてくるという彼らの生態も、小川などないハワイ島の自然に適応したようです」 校長:「じゃ、子どもを育てるのに水はいらないの?」 教頭:「まったくいらないということはなく、多少あればいいという感じですかね。コヤスカエルの仲間は、「直接発生」といって、卵膜内で幼生が発育するんです」 校長:「へーっ、それは珍しいね」 教頭:「ちなみにコキーコヤスカエルは、IUCN(国際自然保護連合)が定める「世界の外来侵入種ワースト100」の中にも入っています」 校長:「生態系を乱すのは、やっぱり良くないんだね」 |