「カエルの水やり」カエル娘画
大人になるまでガンバレ!モリアオガエル
今年もカエルたちの繁殖のシーズンが訪れました。当校のご近所でも、毎晩カエルたちの鳴き声が聞こえてきます。今年も目立つのはアマガエル、そしてツチガエルの鳴き声ですが、子ども達がたまにシュレーゲルアオガエルを捕まえるとも聞いているので、きっと個体数はさほど多くはないものの、どこかで繁殖しているのでしょう。
(当校の近所の風景)
さて、カエルの卵はゼラチン質に包まれたものが一般的ですが、先にあげたシュレーゲルアオガエルやモリアオガエルは、メレンゲのような泡の巣をつくりあげ、その中に卵を産みます。
(写真はアカガエルの卵塊)
この泡の巣は、産卵時にメスが分泌する粘液を、メス、時にオスも協力して後肢でかき混ぜメレンゲ状にするのです。その中にモリアオガエルなら300〜800個の、シュレーゲルアオガエルなら100〜600個の卵を産み受精させるのです。泡の巣は表面がだんだんと乾燥して固まり、麩のような状態になります。内部は湿度・温度が保たれた理想的な保育室になり、幼生(オタマジャクシ)の発生とともに液状化。
そして雨が降ると泡の巣が溶け出し、中からオタマジャクシが出てきます。そのまま落下するので、泡の巣を作るのは水辺の近くでないといけません。モリアオガエルなら水面に張り出した木の枝や、水草。シュレーゲルアオガエルは田んぼの畦にあいた穴などです。
(モリアオガエルの卵塊 05年7月兵庫県福崎町應聖寺)
ただし、落下するときには早くも生命の危機が訪れます。落下地点で魚やイモリが口を開けて待っていることがあります。また卵を産んだときには確かに水があったのに、落下時には水が枯れていたり、地面に落下してそのまま水中へたどり着けなかったり…。
また雨が降らなくて、いつまでも泡の巣の中に閉じこめられたまま乾燥してしまうことも。
無事に親にまでなる個体は少ないのは、どのカエルにも共通することとはいえ、どのオタマジャクシも大きく育って欲しいと願ってやみません。
(モリアオガエル…と言ってもチョコエッグのおまけをそれらしく撮ってみました)
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