かえるの学校より、新春のご挨拶……
みなさんのご健康とご多幸をお祈り申し上げます


霊蛙 天蟾(てんせん)
(1)静岡県三島市玉沢に経王山妙法華寺という、鎌倉期に創建され江戸初期に当地に移転してきたお寺があります。
こちらのお寺には霊験あらたかな「天蟾(てんせん)」という蛙が祀られていると聞いて、2015年8月に訪れました。
お寺の方に伺ったところ、本堂の右手奥にその像が祀られているとのことで、ご案内していただきました。

*この門をくぐった正面が庫裏入口。正式に案内していただく場合は庫裏入口のインターフォンを押して、「天蟾さまにお参りしたい」とお申し出下さい。
(2)こちらの蛙様の御名は「霊蛙 天蟾(てんせん)」。
由来書によると「明和の頃、今から二百余年前この地方に悪疫流行し、当山第三十四代日淳上人も侵されて高熱に悩む時、或夜蟇蛙、上人の夢枕に立ちて身代りとならんと告ぐ。翌朝上人病癒えて、ふと内庭を見るに黒焦げとなりて斃れし大蟇蛙を発見す。正しく身代りとなりしものか。上人之を奇特とし「てんせん」の法名を与え、懇ろに誦経埋葬立石す。
其後疫病守護の霊となり今に賽する者多し。玉澤山中蟇蛙族栄え、悠遊す。小童と雖もこれを追わず。蓋(けだ)し蛙族の楽園か。是ひとえに祖蛙、献身犠牲の功徳に拠るところ。人その霊に謝し、蟇蛙の子孫を撫育すること斯くの如し。
昭和三十年乙未正月 経王山執事」
とありました。
(3)お寺の方の説明によると、現在でも病に苦しむ方々のお参りが絶えないそうで、御守りを求めると同時に、こちらの木像を写真に撮り、待ち受け画面にされる方もあるそうです。
(4)御守りは庫裏に入ってすぐのところで求めることができますが、そこにも木像の蛙さんがいました。
(5)さて、先の由来書にもあったように、「天蟾」は懇ろに祀られて、お墓を建ててもらった(埋葬立石す)とあります。そのお墓も、近くに存在しています。
右地図で赤で四角く囲ったところ、★印のところです。妙法華寺の山門から、徒歩3分くらい登ったところにあります。
わかりにくい場所なので下の画像、Google地図のストリートビューをご覧ください。
(6)地図の「1」の場所が、ストリートビューの場所になります。坂道を登っていくと、左手に橋があり霊園に続きます。橋を渡って霊園に入ったら、そのまま道をずっと奥まで行きます。
角まで行くと永代供養の「久遠廟」があるので、そこを左に曲がって坂道を登ります(地図の「2」)。
(7)坂道の途中、右手に水道場があり、その並びにあるのが「天蟾」のお墓です(地図の星印の場所)。
お線香がたくさん供えられていて、今もお参りされる方があることを示していました。

(8)墓石の文字は長年の風雨にさらされぼやけてしまっていますが、何となく「天蟾」と書いてあるのが見てとれます。

関連リンク
経王山 妙法華寺