「恐竜を探していてカエルの新種を発見」 〜丹波で発掘されたカエルの化石〜

(1)♪チャッチャラッチャ チャッ チャー♪
新聞によりますと、 2016年2月2日、兵庫県丹波市山南町にある篠山層群下部層(約1億1千年前の地層)で発掘された2匹のカエルの化石が、新属新種であることが判明しました。
日本では、これまでにもカエルの化石はけっこう発見されていますが、白亜紀(約1億4500〜約6600万年前)以前のカエル化石で、新種と認められたのは国内では初だそうです。

今回新種と認められた2匹の化石は、丹波竜化石の発掘にともない、2008年と2009年に発見されたもの。化石は約3センチ、ほぼ全身骨格が残っていました。骨格の特徴などから、原始的なカエルとのこと。


以前ご紹介した、シオバラカエルの化石
新種の化石については博物館公式サイトでご覧ください
参考までに、右上に以前ご紹介した「シオバラカエル」の化石写真を載せていますが、これまでに発見されたこうした全身骨格がわかるカエル化石と比べても、すべての特徴が一致する標本がなかったそうです。さらに骨の特徴65ヶ所をコンピューターで分析し、新属新種と判断されたとのこと。
この新種は「ヒョウゴバトラクス・ワダイ」と「タンババトラクス・カワズ」と名付けられました。「ヒョウゴ」「タンバ」は産出した地名から、「バトラクス」はギリシャ語でカエル、「ワダイ」は化石発見者の名前からで、「カワズ」はカエルの古語の「蛙」からだそうです。
これらの化石は、「兵庫県立 人と自然の博物館」で展示されています。