かえるの学校

商家のカエル ~ 滋賀県長浜市・安藤家 その2 ~(2018年8月号)

商家とカエルはいい関係(2)

 7月号で、「商家とカエルはいい関係」にあることは言及しましたが、今月はその続きです。
 やはり縁起のよいものは、もっともっと飾りたい。ということで、先月ご紹介した大きな木製蛙のとなりに、背中に子蛙を背負った金属製の蛙がありました。カエルの肌の表現や目の下にある文様から、アジア製っぽい感じがします。
 あくまでも推測ですが、この安藤家にはかの北大路魯山人が食客として滞在していたことがあり、直前まで魯山人が中国を旅していたらしいので、もしかするとそうしたご縁のある品物かも知れません。
また安藤家のお土産物コーナーでは、一般的なタイプではありますが、ガラスの蛙なども販売されています。

奥座敷のカエル

 安藤家の奥座敷は、自慢の庭園(古翠園)を見渡せるように、ぐるりと硝子窓になっていてとても明るい部屋になっています。その奥座敷にも、カエルがいました。
 こちらは木彫りで、イボイボがとてもリアル。目のつくりが土間に飾ってあったカエル(7月号)と同じように見えるので、同じ作者の手によるものかもしれません。木目も美しいです。大きい方も小さい方も、ともに二匹の子蛙を背負っています。その子蛙の造形も、細部に至るまできっちり作られています。
 「無事かえる」や「お金がかえる」を祈願してか、背中にはたくさんのお賽銭が乗っていました。
 こちらの奥座敷には、北大路魯山人が安藤家のために九尺の一枚板に彫った篆刻看板が展示されています。また当時の安藤家当主が魯山人に提供したという離れ「小蘭亭」も見所の一つになっていますが、こちらは年に4回の限定公開となっています。公開時期は「長浜まちづくり株式会社」のサイトでお知らせがあるので、そちらで確認をお願いします。

  
    
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