カエル娘画
教会の片隅で、カエルを見た
(1)京都御苑の西側、烏丸下立売角に、煉瓦造りの重厚な教会が建っています。これは聖アグネス教会。
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(2)この教会の北側(上の写真で言うと、真ん中下のあたり)に井戸があり、そのそばにある石鉢にカエルの石像が乗っています。
(3)ここは教会ですから、手水でもないし、一体どうして君はここにいるんだろう?
 この近くには旧二条城があった場所で(旧二条城とは織田信長によって、室町幕府第15代将軍足利義昭の居城として作られた城のこと)、旧二条城移転後は町屋になっていた様子です(寛文12年刊の「新板平安城并洛外之図」による)。
またこの辺りは、滋野井(しげのい)に代表される、京都市中でも屈指の良質の水が湧くところとして知られており、付近にも井戸が点在してます。その一つが、聖アグネス教会の南側にある菅原院天満宮で、ここの境内には菅原道真公がつかったとされる産湯の井戸があります。
 とすると、元々この地にあった井戸を、そのまま残す形で聖アグネス教会が建立されたと考えられます。今は鎖でしきってあり、近づけませんが(横から入れるけれど、近づきにくい)、おそらく昔は道行く人々が自由に利用できる井戸だったのかもしれませんね。
余談:聖アグネス教会の西側には平安女学院高等・中等部があり、通り一本を隔てて学校の建物が東西に別れて位置しています。その学校を隔てている通りを、通称アグネス通りといい、クリスマスシーズンには生徒さん達の手により電飾されて、とてもきれいです。