両生類、とくにカエルが存亡の危機にあることは、「クラス便り」でも何度か取り上げました。その主な原因は、カエルツボカビ症です。しかし、この他にも両生類を取り巻く環境は、危険でいっぱいです。
例えば地球温暖化による環境の変化や水・土壌の汚染、外来種による捕食などなど、現在確認されている両生類約6000種のうち、近い将来その3分の1もしくは2分の1が絶滅する可能性があるそうです。
この状態を憂えた保護活動家や科学者たちが、2005年に「両生類保全行動計画(ACAP)」を樹立。そのACAPの活動の一環として、「両生類の箱舟(Amphibian
Ark 以下AArk)」プロジェクトを計画しました。 |
これは絶滅に瀕した種を飼育し、再び生息地に個体群を戻すことが可能なほど繁殖させる「飼育下繁殖」を推進させる計画です。
そして2008年、国際自然保護連合(IUCN)と世界動物園水族館協会(WAZA)が「国際カエル年」を提唱しました。カエルやサンショウウオなどの両生類が危機的状況にあることを、たくさんの人にひろく知らせ、AArkの活動を支える資金の援助を呼びかけるものです。
このキャンペーンへの参加は、個人でもいいようですが、どちらかというと専門家や専門団体向きです。詳しくは、「両生類箱舟プロジェクトインフォパック」を参照してください。
(この記事は、AArkインフォパックおよび国際自然保護連合(IUCN)のサイトを参考に、まとめたものです) |