カエルは食物連鎖のかなめ


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校長:「みなさんは、 「食物連鎖」という言葉をご存じかな?」

教頭:「プランクトンを小魚が食べ、小魚を大きな魚がたべ、大きな魚が死ぬと、バクテリアがその体を分解し、さらにそれを餌にプランクトンが育ち…ってあれですよね」

校長:「そう、それだね。それが田んぼの中でも行われているわけよ。田んぼの中の食物連鎖は、藁の養分で微生物が増え、それが小さな生き物の餌になり、それを大きな生き物が食べる…というサイクルだ。じつはそのつながりを支えているのがわれわれカエルなんだ」

教頭:「それはどうしてですか?」



たしかに太っていて、栄養ありそう…。にっくきサギめが、田んぼでウロウロしていました。
校長:「カエルはたくさんの卵を産むよね。ちょうど今がその季節。あちこちの田んぼで、アマガエルやツチガエル、トノサマガエルなどの鳴き声が聞こえてくるね。アカガエルさんやヒキガエルさんたちのように、春先に卵を産んでしまう種類もいるし、田んぼでかち合わないよう、われわれの側も工夫はしているよ。」

教頭:「はい、当校の周辺ではトノサマガエルなどの鳴き声はあまり聞けませんが、先日訪れた京都府北部の田んぼではたくさん鳴いてましたよ」

校長:「そうしてたくさんうまれてくるオタマジャクシは、悲しいけれど、水中にすむヤゴやタガメなどの昆虫のエサになっている」

教頭:「だからたくさん卵を産まねばならないのです(泣)」

校長:「無事おとなになっても、われわれのこの体。むっちり太ってサギなどの鳥たち、大嫌いなヘビ、イタチやタヌキなどに、栄養たっぷりのご馳走として食べられてしまうんだ」

教頭:「ヨヨヨヨ(号泣)」

  校長:「悲しい運命だけどね、言い換えると、カエルがたくさん卵を産む田んぼは健全で元気と言えるんじゃないなか。カエルがたくさんいれば、他の生物もたくさんいるってことにつながるし。そう思うと、われわれの存在はとっても重要だと言えるよね」

教頭:「そうですね、以前勉強した水路の問題でも、水路をコンクリートで固められてしまうと、私たちは卵を産む場所がなくなり、激減してしまいます。また農薬をたくさん使われると、私たちがエサとする昆虫がいなくなり、私たちも飢えてしまってまた数が減る。すると、私たちを食べる他の生き物にも影響が及ぶ…」

校長:「たかがカエル、されどカエル。われわれの存在を大切にしてくださいよ、人間様」

教頭:「お願いいたします」