睡蓮
花の寺、カエルの寺、應聖寺
柳田国男の生家
兵庫県福崎町は、兵庫県の南部、ほぼ中央に位置する町です。この町は、古くから交通の要衝として栄えてきました。そして日本の民俗学の父である、柳田国男の生まれた町としても知られています。
町の西部に、「関西花の寺」の一つとして知られる應聖寺(おうしょうじ)があります。寺の創建は古く、今から1300年も前(7世紀頃)と伝えられています。
この寺の花は、沙羅。平家物語の一節に、「沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらはす」とありますが、その沙羅双樹の花のことです。花の色は白く、毎年だいたい6月半ばから7月初旬にかけて一斉に咲き誇るそうです。私が訪れたときは、たまたま花の盛りに当たりました。
本堂の右手に、小さな池があります。この池には立派なトノサマカエルが住んでいました。
さらに季節になると、この池や、本堂の裏手にある池にかかる枝に、モリアオガエルの卵塊がたくさんつくそうです。
クラス便り6月号で紹介したモリアオガエルの卵塊
は、このお寺で撮影したものです。私が訪れたのが昨年の7月、この年はもうすでに卵が孵ったあとで、枝には2個の卵塊しか残っていませんでした。
本堂からお抹茶席に通じる通路には、モリアオガエルの抱接の様子を写した写真が展示してあります。お抹茶をいただきながら、庭園を眺めるのもおつなもんです。そこにモリアオガエルの卵塊があればなお…。
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