かえるの学校

「大江戸蛙捜査網 其ノ十六 ー 増上寺の塔頭 宝珠院 ー」(2023年1月号)

増上寺の塔頭 宝珠院

芝の増上寺。その塔頭(たっちゅう)宝珠院に、「さんすくみ」があると聞いて訪れたのが2021年の12月30日。増上寺は初詣に備えてさまざまな準備の最中でした。
その宝珠院は、プリンス芝公園の西側にあります(地図)。
本堂はモダンな建築ですが、塔頭だけあって歴史は古く、1685(貞亨2)年の開創です。
 

さんすくみ

「さんすくみ」そのものについては、2006年10月号で紹介しているので、詳しく知りたい方はそちらもぜひ参照してください。簡潔に述べると、「蛙・蛇・なめくじ」はそれぞれ捕食する関係にあるから、この三者が同時に顔を合わせると、動けなくなるという話です。こちらの寺院では、そこから転じて「争いがなくなる状態=平和」を表現しているそうです。
さて、境内にこれらを模した石像があると聞いているので、さっそく探したところすぐに見つけることができました。  
          

蛙・蛇・なめくじ

蛙は本堂正面の右側、回廊の入り口付近に鎮座しています。そして回廊の左側になめくじの石柱、右側に蛇の石像がありました。なめくじは最初わからなくて、うろうろ探していたのですけど、石柱をよくみたらなめくじが這い回っていました。お正月を迎えるに当たり、それぞれお正月飾りが付いていました。
     

蛙にちなんだ句碑

蛇の石像の裏側には、松尾芭蕉の「古池や 蛙飛びこむ水の音」と、古調庵萬嶽の「あれほとの雲を起すや雨蛙」 の句碑もあります。訪れた際には、こちらもぜひご覧ください。
  
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