「多産の象徴 エジプトのカエル型護符 」(2021年7月号)
■古代エジプト展 ー 天地創造の神話 ー
京セラ美術館にて開催されていた、国立ベルリン・エジプト博物館所蔵の品を展示する、「古代エジプト展 ー 天地創造の神話 ー」を見てきました。
日本初公開の物が多くて、なかなか圧巻。しかも写真OK!! 最初、みんなパシャパシャ撮っているからビビったのですけど、係の方も何も言わないし、そういやヨーロッパ諸国の美術館や博物館では、フラッシュ無しなら撮ってもOKだったことを思い出し、安心して撮影させていただきました。でもあまり写真を撮ることに熱中すると、そのものを見ることがおろそかになるので、これはと思う物だけにとどめました。
左の写真は今回の目玉展示の一つ、「パレメチュシグのミイラ・マスク」です。ポスターや図録の表紙になっています。
■カエル型護符
展示の最後の方で、思わずがぶり寄ったのがコレ。カエル型護符4種類。エジプトにおいて、カエルは多産ゆえにヘケト神として、妊娠や分娩に関わる神様として祀られていました(
クラス便り2002年12月号参照)。護符の写真とその解説写真は、向きが違うのでご注意ください。4つのカエル護符の写真でいうと、左上が133「2匹のカエル型の護符、高さ1.2、幅1.8、奥行き2.1」、右上130「カエルの形のスカラボイド(印章の一種)高さ0.9、幅1.1、奥行き1.2」、左下132「カエルの形の護符、高さ1.1、幅1.3、奥行き1.6」、右下131「カエルの形の護符、高さ1.4、幅1.0、奥行き0.8」です(単位はすべてセンチメートル)。
小さい黄色のカエルは、130のスカラボイドを横から見た写真です。目が赤いことが見て取れます。他のカエル型護符も、小さいのにけっこうリアル。当時の職人の技術力がうかがえます。
こちらのエジプト展は全国巡回中で、次回は2021年7月10日~9月5日、静岡県立美術館です。ご興味のある方はぜひ足をお運びください。
公式サイトはこちら。